投資のいろはの「ろ」:投資の数字を読み解こう

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投資のいろはの「ろ」:基礎的な見方を知ろう

次は投資の数字の見方を理解しましょう。
代表的な指標業種ごとの値動きの特徴決算書の基本的な見方を初心者向けにわかりやすく解説します。

今回の記事では株について解説します。

投資信託についてはこちらでわかりやすく解説しています。よければご一緒にどうぞ。


1. 業種による値動きの特徴

世の中には多くの企業が存在しますよね。小売、銀行、鉄鋼、自動車……

株ではそんな多くの企業の業種を大まかに4つの区分に分けることが出来ます。
それぞれ値動きに特徴があるので、ざっくりと覚えてください。

  • バリュー株(割安株)
    成熟した業種がこれに当たります(銀行、商社、電力など)。値動きは穏やか配当利回りが比較的高いものが多いです。

  • グロース株(成長株)
    バイオや新興企業など。将来の成長期待が高いものがこれに当たります。
    業績が良いと急騰しますが、悪いと急落します。

  • 半導体・テック系
    世界景気に敏感。AIブームなどで世界中の資金を集めて急成長する一方、景気の後退=投資の後退となるため、大きく下落する可能性も。

  • ディフェンシブ株
    食品、医薬品、インフラなどの、常に必要なものを生み出すような業種がこれに当たります。景気に左右されにくく安定しています。

つまり、

  • 比較的安定した値動き→バリュー株、ディフェンシブ株
  • 比較的大きな値動き→グロース株、テック系

となります。

でも、最近だと半導体株(テック系)しか上昇していなかったり……
あくまで、「大体こんな感じ」というだけで完璧に値動きを保証するものではない、ということです。


2. 投資の数字:PERとPBRとは?

株式投資の指標で代表的なものがPERPBRです。

まずPERについて説明します。
PERとは(Price Earnings Ratio)株価収益率を表します。
現在の株価が、一株あたり純利益の何倍になっているかを示します。

PERが高い→割高(上がりすぎ)
PERが低い→割安(下がりすぎ)
と言うことになります。

わかりにくいと思うので、具体的に書きますね。
例えば、

【A企業】
全株数100株【】、株価1万円
純利益100万円【
一株あたり純利益=1万円
PER=1
【B企業】
全株数100株【】、株価1万円
純利益1万円【
一株あたり純利益=100円
PER=100
【C企業】
全株数1万株【】、株価1万円
純利益100万円【一株あたり純利益=100円
PER=100
【D企業】
全株数1万株【】、株価1万円
純利益1万円【一株あたり純利益=1円
PER=10000

どうでしょうか。

一株あたりの純利益が多い=企業の稼ぐ力が強いほど、PERが低くなることが分かりますね。

しかし

PERは現在の収益力を測るものです。
成長を織り込んでいる(将来に大きな利益が期待されている)場合もあり、一概にPER高=収益力がずっと弱い・買うべきでは無いとは判断できません

目安としては、

  • バリュー株=10~15倍
  • グロース株=25倍~
  • テック系=20~30倍
  • ディフェンシブ株=15~20倍

程度が適正PERとなります。


次にPBRについて説明します。
PBRとは(Price Book-value Ratio)株価純資産倍率を表します。
現在の株価が一株あたり純資産の何倍になっているかを示します。

つまりPBRとは、

会社が持っている資産をお金にしてすべて株主に分配したら
株主は現在の株価で株を売るよりも多くの金額を受け取れるの?ということです。


受け取れる:PBR<1
……企業の資産価値>株価(会社資産にすれば株価は割安

受け取れない:PBR>1
……企業の資産価値<株価(会社資産にすれば株価は割高

ということになります。

しかし

工場をもつ不動産や鉄鋼業などはPBRが低くなりがちで、ブランド力(無形資産)で物を売る業種などはPBRが高くなりがちです。必ず、同業他社を比較してください
さらにPBRが低くても、PERが高い(稼ぐ力が弱い)企業も多くあります。

PER、PBRは併せて総合的に分析するための指標です。
単独で使用するのは避け、多角的に判断するようにしてください。


3. 決算書の基本的な見方

決算書は経営成績を株主に報告するための書類で、年に4回開示されます。

特にチェックすべきポイント

  • 売上高:会社がどれだけ商品・サービスを売ったか
  • 営業利益:本業でどれだけ儲かったか(最も重要)
  • 利益率:売上に対する利益の割合(高いほど効率がいい)
  • EBITDA:減価償却費などを除いた本業の稼ぐ力
減価償却とは?

設備購入の際、買った年に全額を費用として計上せず、使用年にわたって分割していく、という会計上のルール。実際に手元からお金が出ていく訳では無いです。
なので減価償却費を除くことで、過去の分の分割設備投資費用を除ける。本当の利益の創出力が分かります

増資とは、企業が資金を得ることを目的として行う、株の新規発行のことです。
大まかに、以下の二種類があります。

  • 公募増資 → 市場で新株を発行して資金調達すること。既存株主にとっては打撃。
  • 第三者割当増資 → 特定の企業に株を割り当てる。売却次第で希薄化の可能性あり。

株数が多くなれば、基本的には株価は下落するのですが、

  • 新事業・大規模な事業展開のためポジティブな資金調達(将来への期待>希薄化への懸念)
  • 株を引き受けた企業・団体が長期保有を宣言している

ような場合には、上昇する可能性もあります。


4. 適時開示(重要情報)の見方

企業は重要な出来事があったらすぐに「適時開示(IR)」として発表します。

  • 業績上方修正・下方修正
  • 大型契約の締結
  • 不祥事や訴訟
  • 新事業への進出
    などなど……

特に低時価総額株は材料一つで動意します。定期的にチェックするようにしましょう。


まとめ:一つの数字に振り回されず、多角的に

ここまで解説しておいて申し訳ないのですが、
PERやPBR、売上高、利益、利益率、それらは確かに便利な指標ですが、絶対的なものではありません。(ちょこちょこ例外はある、とか書いてましたが……)

売買を判断しているのは、気持ちや雰囲気すらも取引に投影する人間だからです。

何日だと上がりやすい、雨が降るとなんとか、火星がどうとか、そんな判断材料すら存在します。(大谷選手の活躍で同名企業の株が値上がりしたり……)

しかし、だからこそ基本的な業種の特徴を理解し、決算書を定期的にチェックし、数字に意味を理解することで、徐々に「自分なりの判断軸」を育てることが出来ます。

焦ってあちらこちらを見る前に、まずは決算を見てみるところから始めてみましょう。

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最終更新日: 2026年6月

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