狩猟を始めようと、京都で猟銃の所持許可に向けた手続きを進めています。やってみて感じるのは、とにかく申し込みや書類の提出が多いこと。勉強だけでなく、診断書を出してくれる病院探しや警察の面談にも、かなり手間がかかりました。
2026年5月中旬に初心者講習を受け、現在は警察から「教習資格の認定が下りた」との連絡を受けたところです。次はいよいよ射撃教習。その前に、ここまで何をしたのか、どこが大変だったのかをまとめておきます。
まずは銃を持つまでの全体像を図で紹介し、その後、筆記試験の勉強から警察の身辺調査までを順番に振り返ります。
猟銃の所持許可を取るまでの全体像
まず、「狩猟免許」と「銃の所持許可」は別の手続きです。狩猟免許に合格しても、それだけで猟銃を所持できるわけではありません。今回は、初めて散弾銃を持つ人が射撃教習を経て申請する流れを見ていきます。
最初の相談から、銃を受け取るまで
今回の体験談はここまで
- 1警察へ相談・初心者講習の申し込み日程、申込方法、必要書類を確認
- 2初心者講習を受講・考査に合格講習修了証明書の交付
- 3教習資格認定の申請・警察の調査診断書等の準備、面談、周辺への確認
- 4教習資格認定・認定証の交付私は今ここ:認定の連絡を受け、認定証の受け取りへ
これから進む手続き
- 5火薬類の譲受許可・射撃教習の準備必要な許可と受講先の案内に沿って準備
- 6射撃教習を受講・考査に合格教習修了証明書の交付
- 7銃を選定・所持許可申請と審査譲渡等承諾書や保管設備等を準備・確認
- 8許可後に銃を受け取り、警察で確認譲り受けた日から14日以内に銃の確認を受ける
私が整理して覚えたのは、「講習を終えた」「教習を受ける資格が認定された」「銃の所持が許可された」が、それぞれ違う段階だという点です。私が今回受けた認定は、上の図の4番に当たります。
狩猟免許・狩猟者登録については、環境省「狩猟制度の概要」も参照してください。
最初の一歩は、警察への事前連絡
私はまず警察に「申し込みをしたい」と連絡し、訪問の約束を取りました。その後、2026年4月下旬に書類をそろえて地元の警察署へ行き、5月中旬に京都府内で初心者講習を受けました。
これから申し込むなら、最初の電話で訪問日時と持ち物をまとめて聞いておくのがおすすめです。書類や写真、支払い方法まで確認しておけば、何度も足を運ぶ手間を減らせます。
京都府警の案内では、講習の予約は警察本部への電話、申込書の提出は地元の管轄警察署です。連絡先と提出先を押さえたら、講習日と申込期限をカレンダーに入れておくと分かりやすいと思います。[1]
筆記試験対策は「読本を理解する」が中心
私が使った教材と勉強時間
使ったのは、警察から受け取った『猟銃等取扱読本』と、購入した『猟銃等講習会(初心者講習)考査』の問題集です。事前の勉強は、1週間、1日30分程度でした。
振り返ると、教材を無理に買い足す必要はないと感じます。とにかく、警察から受け取った読本をしっかり読み込むことが大切でした。問題の答えだけを覚えるより、手続きの内容と名称を一致させて理解する方が、私には重要でした。
これから勉強するなら、まず読本を一度通して読んでみてください。似た用語が出てきたところで手続きの図に戻ると、何について説明しているのか整理しやすくなります。
京都府警の講習案内には、無料で確認できる「初心者講習練習問題」「初心者講習基礎問題」も掲載されています。まず読本と公式問題を使い、自分に不足する部分を見てから追加教材を検討できます。[1]
使用教材:『猟銃等取扱読本』の表紙記載団体:一般社団法人 全日本指定射撃場協会。購入問題集の表紙記載執筆者:猟銃等講習会初心者講習考査調査班。
考査は、法令と取り扱いの理解を確認する試験
警察庁の公表する運用要領では、初心者講習の考査は60分・正誤式50問、1問1点で、おおむね45点以上が合格基準です。所持に関する法令と、使用・保管等の取り扱いが出題範囲です。[2]
勉強の中心になるのは、銃を持つための手続きと、持った後の保管・管理のルールです。問題を解いたら読本に戻り、なぜその答えになるのかまで確認しておくと理解が深まります。
似た名前の手続きを混同しない
私が特に意識したのは、「講習」「教習」「検定」といった似た言葉を、その手続きの内容とセットで覚えることでした。名前が似ていても、同じものではありません。
| 名称 | 何を指すか |
|---|---|
| 猟銃等講習会 (初心者講習) | 初めて所持しようとする人が法令や取り扱いを学ぶ講習。最後に考査を受けます。 |
| 講習修了証明書 | 初心者講習の考査に合格して交付される証明書。次の教習資格認定申請などで提示します。 |
| 教習資格認定申請 | 射撃教習を受ける資格について認定を申請する手続き。今回の面談・調査はこの段階の体験です。 |
| 教習資格認定証 | 資格が認定されて交付される書類。射撃教習を受ける際に使います。 |
| 射撃教習 | 教習射撃場で受ける教習。合格後に交付されるのが「教習修了証明書」です。 |
| 銃砲所持許可申請 | 所持する銃を特定して、所持の許可を申請する手続き。教習資格の認定とは別です。 |
教材には、射撃教習とは別の経路である「技能検定」も出てきます。私が大事だと思ったのは、名前だけで覚えず、「何をする手続きか」「どの証明書を受け取るのか」を結び付けること。「講習修了証明書」と「教習修了証明書」は一文字違いですが、受け取る段階はまったく違います。[3][4]
教習資格認定申請は、書類と診断書の準備から
初心者講習の後は、射撃教習に進むための教習資格認定申請を行います。京都府警の公開ページには、申請書のほか、経歴書、同居親族書、診断書、自己申告書、本人をよく知る人に関する申告書などの様式が掲載されています。[4]
写真や住民票の写し、講習修了証明書の提示も含めて、準備するものは多めです。私はこの一連の手続きで、何かを進めるたびに申請や提出が必要になるのが大変だと感じました。添付書類一覧をチェックリストにして、一つずつそろえていくと進めやすいと思います。[5]
診断書は、受診前に対応可能かを確認する
診断書の取得には、狩猟免許の手続きと同じく手間がかかりました。医師からは、銃に関わる診断書では責任への懸念から対応をためらう医療機関もある、という趣旨の話を聞きました。
私がおすすめしたいのは、医療機関のホームページを確認し、その後メールや電話で問い合わせてから受診することです。問い合わせでは、猟銃関係の申請用診断書であることを伝え、所定様式への対応、予約の要否、費用、発行までの日数を確認しておくと無駄足を減らせます。
私の場合は、狩猟免許用と銃の手続き用の2枚で、合計約1万円でした。1枚当たり約5,000円。費用だけでなく、対応してくれる病院を探す手間もかかったので、ここは早めに動いておきたいところです。
病院を探すときには、受診日と申請日もセットで考えておくとよさそうです。京都府警の案内では、教習資格認定申請と所持許可申請が近い時期になる場合など、作成から3か月以内の診断書を繰り返し添付できるとされています。予約の前に申請の予定を整理しておくと、再取得の手間を減らせます。[5]
警察の面談では、生活や将来の予定まで聞かれた
ここまでで私が一番大変だったと感じたのは、警察による面談・身辺調査でした。特に申請時の面談は、率直にいえばかなり厳しく質問されたと感じました。
私のときは、スーツ姿の警察官2人と一室で向かい合いました。提出した書類をもとに、若い警察官が敬語で質問しながらメモを取り、その後、年配の警察官がメモの内容を踏まえて質問する流れでした。年配の方はタメ口で、かなり踏み込んだことまで聞いてきました。
質問は、銃を欲しい理由や保管方法だけではありません。収入やお金の使い方、人付き合い、将来の生活についても聞かれました。覚えている内容を整理すると、次のようになります。
| 話題 | 私が聞かれたこと |
|---|---|
| 収入・家計 | 収入はどのくらいか。費用を賄えるか。普段、何にお金を使っているか。貯金や資産はどの程度か。 |
| 目的・狩猟の計画 | 狩猟をしたいと思ったきっかけ。何を獲るつもりか。実際の一日の猟をどう想定しているか。 |
| 保管・活動体制 | 銃をどう保管するか。猟友会に入るのか、どこの猟友会か。自動車免許はあるか。 |
| 生活習慣・趣味 | 趣味は何か。ギャンブルはするか。喫煙や飲酒の有無と量。 |
| 交友関係 | 友人関係、交際相手の有無。提出した連絡先の人とは、どのような関係か。 |
| 将来の生活 | 今後の人生設計。結婚した場合、銃をどうするつもりか。 |
| 周囲への調査・責任 | 近隣や親戚などに所持を希望していることが伝わる点を理解しているか。所持後の責任や申出制度について理解しているか。 |
収入や貯金に加えて、交際相手や結婚後のこと、人生設計まで。銃を持つという話から、普段の暮らし全体へと質問が広がっていきました。
面談を振り返ると、「なぜ狩猟をしたいのか」「費用や保管をどう考えているのか」を、自分の言葉で説明できるようにしておくのが大事だと思います。決まっていることと、これから相談して決めることを整理しておくと、話もしやすくなります。
銃を持った後の責任についても聞かれた
面談では、申出制度などを挙げながら、「銃を持った後は、立場が弱くなることを理解しているか」という趣旨の話もありました。
京都府警が案内する申出制度は、銃などの所持者の言動から、他人への危害や自殺のおそれがあると考えられる場合に、同居者・近隣者・職場の人などが公安委員会へ申し出ることができるものです。[6]
自宅訪問と、調査先の連絡先の追加提出
申請時の面談とは対照的に、私の自宅を訪れたのはスーツ姿の女性警察官1人で、和やかな雰囲気でした。警察署での面談が厳しかっただけに、この違いは印象に残っています。
申請から認定の連絡までは、こんな流れでした。
- 申請時に警察署で面談
- 自宅での面談
- 警察から、友人の連絡先を追加で求められる
- さらに、職場の人の連絡先を追加で求められる
- 認定が下りたとの連絡を受ける
申請後の調査には約1か月かかりました。友人、親戚、職場の人など、さまざまな関係の人の連絡先を準備する必要があったことが、特に負担に感じられました。
友人や職場の人の連絡先も必要になった
京都府警の「あなたをよく知る方に関する申告書」には、近隣者や勤務先・友人等についての記載を求める説明があります。また、必要に応じて記載した人以外にも本人の同意を得ずに調査する可能性や、聞き取り時には猟銃等の所持に関する調査だと伝える旨が明記されています。[7]
私の場合も、友人の連絡先を追加した後、さらに職場の人の連絡先を求められました。自分の書類だけをそろえれば終わり、とはいかないところが、この調査で大変だった点です。
期間と費用は、試験の準備だけでは測れない
申請前の下調べから数えると、ここまでおおむね5か月。申請後の調査自体は約1か月でしたが、その前にも講習の申し込みや勉強、書類の準備があります。一つずつ進めていたら、それなりの時間がたっていました。
費用も整理しておきます。講習と認定申請は京都府の公式手数料、診断書は私が実際に支払った金額です。
| 項目 | 参考額と根拠 |
|---|---|
| 初心者講習 | 6,900円(京都府警の案内)。[1] |
| 教習資格認定申請 | 8,900円(京都府の手数料規則)。[8] |
| 診断書 | 私は狩猟免許用と銃の手続き用の2枚で約1万円。1枚当たり約5,000円でした。 |
| その他 | 写真、証明書の交付、交通費、任意で購入する教材など。 |
講習と認定申請の公式手数料は、合わせて15,800円。そこに診断書などの費用が加わります。この先も射撃教習、所持許可申請、銃や保管設備と出費が続くので、これからかかる分も含めて予算を考えておきたいところです。
お金と同じくらい見込んでおきたいのが、手続きに使う時間です。書類を取りに行く、警察署へ行く、面談を受ける、追加で求められた連絡先をそろえる。何をするにも申し込みや提出が必要で、ここは本当に手間がかかりました。
次はいよいよ射撃教習へ
ここまでで一番大変だったのは、やはり警察の身辺調査でした。筆記試験の準備だけでなく、自分の生活や今後の予定を説明し、周囲の人の連絡先も用意する。猟銃を持つまでには、ずいぶん多くの手続きがあるものだと感じています。
これから始める人には、まず警察に連絡して講習の予定を確認することと、受け取った読本をしっかり読むことをおすすめします。診断書を出してくれる病院も、早めに探しておくと後が楽です。
ようやく認定の連絡をもらえたので、次は射撃教習に向けて準備を進めます。その様子もまた記事にする予定です。では、また別の記事で!
出典・確認資料
制度部分は以下の公的資料を参照(確認日:2026年10月12日)。
- 京都府警察「猟銃等講習会について」:予約・申込先、手数料、公式練習問題。
- 警察庁「猟銃等講習会における考査の運用要領について」:考査時間、出題数、形式、合格基準。
- 兵庫県警察「猟銃所持までの手続き上の流れ」:射撃教習を経る取得過程、証明書、銃の確認。
- 京都府警察「申請関係書類ダウンロード」:申請書類の名称・様式。
- 京都府警察「各種申請に必要な添付書類一覧表その1」:添付書類、診断書の再使用についての注記。
- 京都府警察「銃刀法に基づく『申出制度』に関するお願い」:制度の対象・趣旨。
- 京都府警察「あなたをよく知る方に関する申告書」:調査先と調査時の説明。
- 京都府警察手数料徴収条例施行規則:猟銃射撃教習資格認定申請手数料。
- 神奈川県警察「猟銃等の所持許可(初めて所持する場合)」:取得過程の補足、申請段階の調査等。


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